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牛乳有害説

言説の一般的概念や通念の説明

語句説明

 本項では、牛乳有害説(牛乳有害論)について評定する。牛乳有害説とは、「牛乳は人の体に悪い」という基本的な考えのもと、牛乳が人の健康に与える影響(特に“害”)について論じている言説である(1)。
 牛乳についての基本的な知識として、以下に、まず牛乳の組成成分について記載する。

牛乳の組成(100g当たり)「日本食品標準成分表2010」による

エネルギー 67㎉        マグネシウム 10mg          
タンパク質 3.3g ナトリウム 41mg
脂質 3.8g カリウム 150mg
炭水化物 4.8g ビタミンA 39
カルシウム 110mg ビタミンC 1mg
リン 9mg コレステロール 12mg

 あらためて述べるほどのことでもないが、牛乳の成分において一番に注目されるのは、やはり「カルシウム」だろう。カルシウムはヒトを含む動物や植物の代表的なミネラル(必須元素)であり、骨を構成する主成分である(2)(3)。ミネラルは人体で生成することができないため、生命維持のためには食品から摂取する必要があり、カルシウムはその中でも最も多く体内に存在し、ヒトの体重の1~2%を占めている¹(3)。
 牛乳において強調されるのは、このカルシウムを効率よく取り入れることのできる食品だということであり、反対に牛乳有害説で唱えられているのは、カルシウムを摂取するのに牛乳は相応しい食品であるとは言えず、むしろ健康を悪化させるという主張である(1)(4)(5)(6)。
 しかし、牛乳有害説を厳密に明示化するのは難しく、たとえば、「牛乳を飲むと下痢をするため、消化吸収に優れず、かえって体調を悪化させる」といった弱い主張から、「牛乳を飲みすぎると骨粗鬆症になる(1)」といった強い言説まで様々である。
 そのため、本項では一般通念として用いられる「牛乳が(人体に)有害である」という説明を俯瞰しつつ、強い主張については新谷弘実氏による著書『病気にならない生き方』にて謳われているものを中心的な対象とする。これは、新谷氏の著書が社会的に与えた影響や、これが「牛乳有害説」が広く一般に知られることになった契機であるという指摘に基づいている(4)(5)(6)(7)(8)。なお、本項の記述は牛乳アレルギーの問題を否定するものではない。

1その内、99%は歯と骨に、残りの1%は血液や細胞外液などに存在している(2)。

効果の作用機序を説明する理論の観点

理論の論理性 (低)

 牛乳有害説の理論では、強い主張においても弱い主張においても消化吸収の問題が、その思想の根底にあるようである(1)(4)(5)(6)。そこで、ここでもまず牛乳の消化吸収における問題――具体的には乳糖不耐症(ラクターゼ欠乏症lactase deficiency)について検討していく。
 日本人を含むアジア系の人種² には、遺伝的に乳糖³を分解する酵素(ラクターゼ⁴)が少なかったり、活性していなかったりする人が多くおり(9)、こういった欠損が認められることを乳糖不耐症という(4)(9)(10)。乳糖とは、牛乳を含む「乳」の大部分を占める糖⁵であり、乳糖不耐症とはすなわち、この乳糖を上手に分解することができず、吸収不良を起こすことを指す。症状としては、牛乳などの「乳」を飲んだ後におこる下痢、腹痛、腹部膨満などが挙げられる(9)。
 この乳糖不耐症が、牛乳有害説を唱える根幹部分の考えとなっていることがうかがえる(1)(4)(5)。つまり、日本人の多くは乳糖を分解し吸収する能力が低いので、牛乳を飲んでも栄養素を取り込めず、しかも下痢などの症状をおこすため健康に悪影響を及ぼす、といった調子である。
 この論理はある程度筋が通っているようにも見えるものの、疑問点もある。
 もっとも強く指摘すべき点は、乳糖不耐症であるからといって、栄養素をまったく吸収できないわけではないということだ(2)(4)(5)(10)。たとえば、カルシウムは主に小腸上部の十二指腸や空腸で吸収されるのだが、乳糖不耐症は小腸で吸収されなかった乳糖が大腸に移行して起こるものである。つまり、作用している体の器官がそれぞれで違うため、栄養素が得られないという説明になっていないことがいえる。
 乳糖不耐症がカルシウムなどの栄養素の吸収を妨げているわけではなく、それらはむしろきちんと吸収されている(5)(10)。下痢=消化・吸収不良というイメージが直観的に想起されるが――確かにそういう意味もあるが――少なくとも牛乳の場合、有害説を唱えるほど強力な根拠とはならない。
 次に、主に新谷弘実氏の著書『病気にならない生き方』にて述べられている「牛乳を飲みすぎると骨粗鬆症になる(1)」といった理論についてであるが、これにはさらに懐疑的にならざるを得ない。以下に、その該当箇所を抜粋する(1)。

 人間の血中カルシウム濃度は、通常九~一〇ミリグラム(一〇〇㏄中)と一定しています。ところが、牛乳を飲むと、血中カルシウム濃度は急激に上昇するそうです。そのため一見すると、カルシウムがより多く吸収されたように思いがちですが、この「血中濃度の上昇」こそが、悲劇をもたらすのです。
 じつは急激にカルシウムの血中濃度が上がると、体は血中のカルシウム濃度をなんとか通常値に戻そうと恒常性コントロールが働き、血中余剰カルシウムを腎臓から尿に排出してしまうのです。つまり、カルシウムをとるために飲んだ牛乳のカルシウムは、かえって体内のカルシウム量を減らしてしまうという皮肉な結果を招くのです。  

新谷弘実『病気にならない生き方』p73

 新谷氏の理論には少なくとも二点、疑問点がある。
 一つ目は、なぜカルシウム量が“減るのか”、という点である。確かに、身体の恒常性という意味において、体に吸収されたもののうち、不要な部分は排出される。しかし、それは体内組織のバランスを保つためであり、カルシウム量が“減る”という意味にはならない。
 体内のカルシウムはホルモンやビタミンの働きによって交換され続けており、それによって濃度を一定に保っている(5)(10)。つまり、たとえ過剰にカルシウムを摂取したとしても(これ自体は褒められたことではないし、別の問題を生じさせるが)、恒常性を一定に保つために余剰部分が排出されるだけであり、“減る”わけではない。
 二つ目は、なぜ牛乳だけがダメなのか、という点である。新谷氏は、小魚や海藻類でカルシウムを補充することは奨励している(1)が、それは、牛乳だけがダメだという説明にはなっていない。仮に、上述の「恒常性コントロール」が働くのなら、小魚や海藻類についても同じ理論が適用されそうであるが、その点には応えていない。
 以上、「牛乳有害説」の論理性という意味において、全般的に合理的な説明はないといえる。

2遺伝的な乳糖不耐症は、農耕民族であるアジア系人種に多く、牧畜民族である北ヨーロッパ系人種に少ないことが示唆されているが、これには諸説がある(後で詳述する)(9)(10)。

3ちなみに、乳糖は英語でラクトースといい、「ラクト」はラテン語で「乳」を意味している。

4ヒトを除くほとんどの動物では、出産直後にはラクターゼが存在するものの、その後消失するが、ヒトでは多くの場合、ラクターゼの活性は生涯存在する(9)。

5一般に食品の糖質はデンプン、二糖類(ショ糖、乳糖)、グルコース(ブドウ糖)の形態で保有されている(9)。

理論の体系性 (低)

 牛乳有害説では多くの面において、既存の学術的知見と合致しない説明がある。乳糖不耐症については既に述べたが、ここでは特に、新谷弘実氏の言説に焦点を当て、その中でも「牛乳を飲みすぎると骨粗鬆症になる(1)」といった主張を中心的に取り上げる。これは、新谷氏の著書『病気にならない生き方』が、(少なくとも日本において)確認できる範囲では初めて「牛乳を多く飲むと骨粗鬆症になる」といった言説を展開しているためである(1)(4)(5)。
 骨粗鬆症とは、平易な言い方をすると「骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気」である(9)(11)(12)(13)。骨の強さ(骨強度)は骨の量(骨密度)と骨の質(骨質)で決まり、骨粗鬆症とは、それらが悪くなった状態のことを指す。骨は通常、骨吸収と骨形成を繰り返している――つまり、古い骨を壊し新しい骨を作っているのだが、そのサイクルに支障をきたすと骨粗鬆症になる⁶(12)。
 骨粗鬆症の危険因子の一つとしてカルシウム摂取量の不十分性が、現在医学的に広く受け入れられている知見である(9)。一日の総カルシウム摂取量が400mg未満であると骨格に悪影響を及ぼすとされ、現在、(日本人の)成人においては一日に1000mg~1200mgの摂取が医学的に推奨されている(9)。そして、カルシウムを多く含む食品として牛乳、あるいは乳製品が代表例として示されている(9)。
 繰り返しになるが、この骨粗鬆症について、新谷氏は牛乳の多飲が発症に影響を与えているという説を展開している。この言説の背景には、アメリカ、スウェーデン、デンマーク、フィンランドなどの酪農がさかんで牛乳を大量に飲んでいる国では骨粗鬆症が多い、という説があり、また、新谷氏がその科学的根拠としているのは「Milk, Dietary Calcium, and Bone Fracture in Women」D. Feskanich et al American J. Public Health,Vol. 87, 991~997 (1997)と、WHOによる「カルシウム・パラドックス⁷」に関するレポートである(5)(7)(8)(14)。
 しかし、前者の論文は牛乳多飲によって骨粗鬆症の予防効果はなかったとしているだけのものであり、牛乳が発症に影響を及ぼすという因果関係を述べたものではなく、有害であるという言説を裏付けるものでもない。また、後者のWHOのレポートに関しては、そもそも牛乳の多飲について触れてすらいない(5)(8)(14)。
 以上のように、少なくとも牛乳多飲が骨粗鬆症発症に影響を与えるという言説は整合的とはいえない。

6女性ホルモンが骨の新陳代謝に関わっているとされるため、一般に、骨粗鬆症患者には女性が多い(9)(12)。

7カルシウム・パラドックスとは、カルシウムの摂取量が多い国では、かえって骨折が多いという現象のことである。ただし、カルシウム摂取量との因果関係はまだわかっておらず、WHOはこの原因解明の必要性について指摘している(5)。

理論の普遍性 (低)

 人間にとって牛乳が有害であるという言説が支持されるならば、非常に普遍性の高い理論であるといえる。しかし、現在のところ牛乳有害説は、言説の内部的(論理性)にも外部的(体系性)にも理論的に多くの矛盾がみられ、普遍性を装っていることが推察される。
 ただし、牛乳有害説が普遍性を装う背景には、「牛乳には栄養素が豊富にあるため、牛乳さえ飲んでいればよい」といった、牛乳が「完全食品⁸」であるとの、いわゆる牛乳神話という“誤信”が広く一般に受け入れられすぎているのではないか、という疑問を出発点としている面も(多少だが)見受けることができ(1)(5)(10)、この点に関しての言及は必要だろう。

8完全食品とは、端的に言うと、栄養をバランスよく豊富に含む食品のことである(7)(10)。

実証的効果を示すデータの観点

データの再現性 (低)

 直接的に牛乳が有害であるとの言説を支持する研究データは収集されていない。
 牛乳などの乳製品と骨粗鬆症に関する研究は多くあり、骨粗鬆症の予防に効果はない、といったデータも少数だが報告されている(7)。しかし、それは“牛乳が有害である”ことを裏付けるデータではなく、(牛乳有害説がそれを根拠とすることは)研究結果の誤用であることが見受けられる(5)(7)。
 また、多くの研究データから牛乳の飲用は骨の健康や骨粗鬆症の予防に役立つとの結果が得られており(2)(5)(7)(11)(15)、こうした意味からも、牛乳有害説のデータの再現性は低い。

データの客観性 (低)

 再現性の項目で述べたように牛乳有害説の根拠とされているデータは、統計データの取り違えや研究結果の読み間違えなどによる誤用であることが見受けられる(5)(7)。そのため、そもそも牛乳が有害であるという科学的根拠となっておらず、肯定派の示すデータの客観性には大いに疑問がもたれる。
 その中でも『病気にならない生き方』の著者、新谷弘実氏に対して牛乳乳製品健康科学会議が送った公開質問状、およびその回答(5)が顕著な例として挙げられる。
 たとえば、①ホモジナイズ⁹することにより、生乳に含まれていた乳脂肪は酸素と結びつき「過酸化脂肪」に変化する(1)、②牛乳に含まれるたんぱく質の約八割を占める「カゼイン」は、胃に入るとすぐに固まってしまい、消化がとても悪い、などの主張が新谷氏によって展開されており、それぞれ、①「Homogenization of milk and milk products」Milk Homogenization and Heart Disease,Mary G. Enig, PhD(大学の教科書的HPの一節)と②「Milk」(オレゴン州立大学の教科書だと思われる)がその根拠として提示されている(5)。
 しかし、①②にはともに新谷氏の主張を裏付ける記述はなく、統計データの誤用、もしくは恣意的な文脈の選択があることがうかがえる。
 以上のように、研究データそれ自体は信頼できるが、それを“使う”言説側に問題があることが見受けられ、そういう意味で客観性も低評価とする。

9ホモジナイズ牛乳とは、人の手によって成分が「均質化」された牛乳の事であり、ノンホモジナイズド牛乳とはその過程がないもののことを指す(2)(6)。両者は主に脂肪球の均一化という意味において特に意を異にする(2)(6)(10)。

データと理論の双方からの観点

データ収集の理論的妥当性 (低)

 データの再現性、データの客観性の項目で述べたように、牛乳有害説を示すデータは他の研究結果の誤用にあり、理論に合致したデータを収集しているとはいえない。
 牛乳消費量の多い国に骨折が多いという相関データが得られたとしても、それらの国が高緯度地域で日射量が少なく、骨形成に必要なビタミンDの生成量が少ない可能性や、それらの国に長身で脚の骨の長い人が多く、骨折頻度が高い可能性が指摘でき、有害説を主張する妥当性は低い。
 また、牛乳有害説では、研究論文や臨床データの中から「牛乳が有害である」という結論を導くために都合のよい部分のみを切り取り、あるいはそれを極端に誇張した形で発信することで、かろうじて成立しているとさえいえ、妥当性のある評価がされているとは言い難い¹⁰

10これと同様の指摘が前述の牛乳乳製品健康科学会議からされている(5)。

理論によるデータ予測性 (低)

 仮に牛乳が有害であるならば、本来ならば、どういうカテゴリーに属するどのような人が対象なのか、あるいはそのような人たちがどの程度の牛乳を飲用すると“害”となるのか、といった検証を行わなければならないのだが、実際には倫理的な問題¹¹が伴うため、それが困難であるという面があることは否めない。
 しかし、たとえば、ヒトのアレルギー症状の中でも最も強力なもののうちの一つである牛乳アレルギーについてはその発症機構はかなり細かく解明されており、症状への制御についても研究されている(2)(9)。また、牛乳に限らず、カルシウムの一度の摂取量の上限は600mgとされており¹² (9)、牛乳有害説のみが特別に検証不可能な理論ともいえない。
 牛乳有害説ではこのような研究を言説補強の論拠として引用いることがうかがえるが(5)、“牛乳が有害である”ことを直接示した研究はなく、データの予測もできない状況にある。

11当然のことだが、人体を傷つけることが“目的である”実験は、現代で奨励されることはない。

12これは、高用量ではカルシウム吸収率が低下するためである(9)。

社会的観点

社会での公共性 (低)

 現在、牛乳が有害であるという言説は、その根拠が不明瞭なまま一般に流布されていることが懸念される(4)(7)。特に、新谷氏の著書による影響は大きく、牛乳と科学に関する学術団体である牛乳乳製品科学会議による公開質問にまで至ったことは言及すべきだろう(5)。
 また、最近(2015年時点)ではTV番組にて芸能人が牛乳有害説を支持していると述べ、物議をかもしたことは記憶に新しい(16)(17)。
 このように、牛乳有害説は社会的に御しきられているとは言い難く、データよりも直感が先行して一般に認知されているとさえ見受けられる(4)(16)(17)。行政機関などの多くの団体が警告、提言を発信してはいるが、それよりも有害であるとの説の方が“感染力”が高く、公共性が保たれているとはいえないだろう。

議論の歴史性 (中)

 牛乳が有害であるという言説が、いつ、どこで生まれたのかを特定することは難しい(10)。新谷氏による有害説が最も認知度が高いとはいえるだろうが、それ以前にも、牛乳が人体に有害であるという言説が“存在”していたとの指摘もある(10)。
 こうした背景には、牛乳が「完全食品」であるという、いわゆる牛乳神話に対する不信を読み取ることができる(5)。この意味においての議論は(最低限)考慮には値するが、少なくとも現在の牛乳に関する学術団体は牛乳神話に否定的であり、「完全食品」であることを謳っているわけでもない(5)(8)(10)。そして、新谷弘実氏と牛乳乳製品健康科学会議との論争に見るように(5)、両者にはある種のディスコミュニケーションが生じているといえる。
 他にも、乳糖不耐症について文化人類学や進化心理学の文脈にて語るべき問題なのか、それとも生理学分野のみで説明可能な事象なのかについては現在も議論が続いており、統一した見解には至っていないなど(2)(9)、残された課題もある。ただし、そもそもこれも牛乳有害説における直接的な議論ではない。
 以上から、議論の歴史性は中と評するが、これは、牛乳有害説において建設的な議論が形成されてきたということを意味しているわけではない。

社会への応用性 (低)

 牛乳有害説の社会への応用性は低いと評価した。上述のとおり、有害説は論理性が乏しく、根拠として用いられているデータも客観性に欠けたものである。
 しかし、本言説が広まることにより、実際に害はないにもかかわらず牛乳を忌避する人が増える可能性がある。日本人においてはカルシウム摂取量の不足が指摘されており、良質なカルシウム源である牛乳を他の食品と併せて適量摂取することはむしろ望ましいことである(3)(8)(9)。
 乳糖不耐症や牛乳アレルギーのような特定の疾患は別として、牛乳そのものが人間にとって有害であるという言説に有用性を見出すことは(現在のところ)難しい。

編集協力:anonymous様

総評

疑似科学

 牛乳が有害であるという説に関して、合理的な説明を与えることもできなければ、それを示唆するデータもない。少なくとも骨粗鬆症における有害説の理論はほぼ完全に破綻しており、他の研究データの誤用などによって、なんとか体裁だけが支えられているという状態にあるといえる。換言すると、言説のつじつまをあわせるために研究データを引用しているのだ。
 また、公共性の項目でも述べたが、芸能人など社会的影響力のある個人をも巻き込みながらこうした言説が流布されていることが見受けられ(16)(17)、一般への“広まり方”も高いことがうかがえる。
 乳糖不耐症によって下痢症状などがあらわれ、牛乳を飲むことが不快であると感じている人は、個人としては多くいるだろうが、前述のように牛乳の栄養素はきちんと吸収されているため、牛乳⇒有害という構図は一般化されえないだろう。
 牛乳有害説が信奉される背景には、いわゆる「牛乳神話」への不信を読み取ることができる。この点においては、有害説にも一分の理があるように思えるが、だからといってそれが無条件に受け入れられるわけではない。
 電磁波などとは違い、仮に自身に被害がある場合でも牛乳有害説は「個人で対処が可能」な言説¹³であるため疑似科学であることをあえて強調したい。
 ただし、この総評はあくまで有害説を唱えるほどの強力な根拠とはなりえないというだけのものであり、乳糖不耐症の場合は牛乳以外からの該当栄養素摂取も可能であるため無理な牛乳摂取は薦めない。また、牛乳を含む乳製品の接種にはある種のリスクも報告されているため、適切な量を守って飲むことが望ましいだろう。たとえば、学校給食における児童の牛乳飲用に対する議論も別個必要であろうことも付しておく。

編集協力:cheapie様、mim様

13現代の文明社会において、電磁波を回避して生きていくことは実質的に不可能であるが、牛乳を避けることはできるだろう。

参考文献:

(1)『病気にならない生き方』新谷弘実
(2)『乳の科学』上野川修一/編
(3) http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail660.html 「カルシウム解説」健康食品の安全性・有効性情報 国立健康・栄養研究所
(4)『謎解き超科学』ASIOS
(5)http://www.zennyuren.or.jp/news/kaitou/kaitou.htm 「新谷弘実医師の回答書の内容等について牛乳乳製品健康科学会議の見解」牛乳乳製品健康科学会議(平成19年12月18日)
(6)『本物の牛乳は日本人に合う』小寺とき
(7)http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/4383/00017224/kouza2.pdf 「(牛乳)研究者からみたフードファディズム」仁木良哉
(8)https://www.rakuno.ac.jp/news/200608/news15.html 「ミルクと酪農の真実と未来」酪農学園大学連続公開シンポジウム「ミルクの科学~牛乳の正当な評価~」仁木良哉氏 北海道大学名誉教授
(9)『ハリソン内科学 第三版』黒川清・福井次矢/監修
(10)『牛乳読本 だれでもわかる牛乳の新知識』土屋文安
(11)http://www.jpof.or.jp/ 公益社団法人 骨粗鬆症財団
(12)http://www.eisai.jp/diseases-and-symptoms/osteoporosis/ 「骨粗鬆症ってどんな病気?」エーザイ株式会社
(13)https://www.takeda.co.jp/patients/osteoporosis/index.html 「骨粗しょう症ガイド」武田製薬株式会社
(14)「Milk, Dietary Calcium, and Bone Fracture in Women」D. Feskanich et al American J. Public Health,Vol. 87, 991~997 (1997)
(15)http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/07315724.2000.10718088 「Calcium, Dairy Products and Osteoporosis」 P. Heaney J. American College of Nutrition Vol.19, 83-99, 2000
(16)http://www.tv-asahi.co.jp/mininaru/backnumber/0118-2/ 「中居正広のミになる図書館」「知らなきゃ良かった!」第31弾[2015年7月7日放送]
(17)http://www.j-cast.com/2015/07/22240789.html 「松嶋尚美の「牛乳有害」発言に批判相次ぐ 専門家も「科学的根拠に基づかない」とばっさり」J-CASTニュース

・『グルコサミンはひざに効かない』山本啓一
・『牛乳・乳製品Q&A集』社団法人 日本乳業協会
・http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm「日本食品標準成分表2010」文部科学省

情報提供、コメント、質問を歓迎します。

(最終更新日時2017年6月19日)

投稿

投稿&回答

始めまして、ど素人です。
世間に流れる噂を総合すると。
牛乳由来のカルシュウムは消化吸収の過程で出来る中間物質が、骨の材料となりえないが、血中のカルシュウム濃度が上がったと人体は判断して全てのカルシュウムの排泄を行なおうとする為必要なカルシュウムの不足に至ると言う趣旨なようです。
牛乳由来のカルシュウムは骨にならないのでしょうか?
また、排出の作用はあるのでしようか? (投稿者:クマのクマプー,投稿日時:2017/09/27 10:10:11)

ご投稿ありがとうございます。
>始めまして、ど素人です。
――ありがとうございます。サイトを活用していただければと思います。
ご質問の件ですが、そのようなことはないようです(下記の参考資料に詳しく書かれています)。
https://www.j-milk.jp/kiso/uwasa/uwasa4/hn0mvm0000000ne6-att/uwasa_Part4.pdf
また、理屈としても、カルシウムはカルシウムなので、個人的には「牛乳由来」という前提にそもそも疑問がありますね。
(カルシウム含有量だけでいえばエビや小魚の方が多い)
(回答日時:2017/10/02 15:08:00)

文献18ですね。
http://cancerres.aacrjournals.org/content/58/3/442.long

>>どこから「高接種群」や「2000mg」が入ってきたのか不明ですが
>(評定サイト)当該論文のTable2をご覧ください。

無関係です。ひとつの論文で複数のデータが導きだされていることはあると思いますが、その大量摂取のデータの部分には言及していません。

>>>(評定サイト)牛乳を一日コップ二杯接種した群」と「接種していない群」を比較した研究ではないようで
>>2 versus 0 glasses per day と書いてあるじゃないですか
>(評定サイト)失礼しました。こちらが言いたかったのは、文献18の研究はRCTではないですよね、といった意味だけです。ちなみに、このコホート研究は8年間の追跡ですのでそういった”期間”も考慮する必要があるでしょう。

牛乳はRCT(ランダム化比較試験)の二重盲検によって偽薬群に相当する、牛乳を飲んだか飲まなかったか分からないグループを作り長期に追跡することは困難かつ倫理的に難しいのではと思いますので、牛乳ではコホート研究は最良の部類の証拠かと思います。成分でなくて、食品の研究では、RCTよりも実施されやすいコホートが多く根拠として使われているかと。

>(評定サイト)仮に、影響がきちんと分離しきれていないものを「牛乳の害」と特定化するのならば、他のカルシウム含有食品
ですから、何度も述べているように、私が提示している研究において、上の文章では「Total consumption of milk」など、milk(牛乳)は独立因子として算定されていますよね。ハーバード大学、厚生労働省コホート研究のように、牛乳として言及できるということです。評定サイト執筆者はその部分への言及を無視して、カルシウム2000mgなどのデータのみを見ておられます。

ハーバードのサイトのタイトルは「カルシウム:何が骨の健康にベストか?」であり、前書き(Introduction)をまとめると「牛乳は宣伝されており牛乳派は多くの牛乳を勧めているが、骨折の発生率に影響がないともされ、心臓病や前立腺がんの問題につながる可能性がある」として、どちらの見解が正しいでしょうとして、牛乳とカルシウムのそれぞれに言及していますよね。

これまで説明しましたようにハーバード大学の見解では、牛乳部分のデータを参照して牛乳に言及されています。引用された厚生労働省のサイトは、牛乳としては言及されていません。たばこ規制などを考えても、関与する成分が多ければ、影響がきちんと分離されているかどうか、RCTかどうかは関係なく、コホート研究で結果が出てくればそれは根拠として採用されます。ハーバード大学は、そういう医学の考え方にあると思いますが。 (投稿者:mim,投稿日時:2017/07/06 15:16:38)

>無関係です
――無関係も何も文献18の研究の主旨なのですが。文献18は「Calcium and Fructose Intake in Relation to Risk of Prostate Cancer」というタイトルであって、カルシウムやフラクトースの接種などの生活習慣と前立腺がんのリスクとの関係を調べています。この研究をもって「カルシウムの害」とは言えると思いますが、「牛乳の害」にまで還元するのは難しいでしょう。ちなみに、ご指摘されている「Total consumption of milk, 83% from skim and low-fat milk, was associated with higher risk of advanced prostate cancer (RR, 1.6; 95% CI, 1.2-2.1 for >2 versus 0 glasses per day; P, trend = 0.002) and metastatic prostate cancer (RR, 1.8; 95% CI, 1.2-2.8; P, trend = 0.01).」のすぐあとに、「We examined whether other components of dairy products, including vitamin A, protein, vitamin D, phosphorus, and saturated fat, could have accounted for the association. After includ ing each of these in multivariate models with calcium, calcium intake persisted unchanged as a significant risk factor in every model.」とあり、この記述からもこちらの研究が「カルシウムのリスク」について調査したものであることが裏付けられると思います。
>の部分への言及を無視して、カルシウム2000mgなどのデータのみを見ておられます。
――「のみ」をみているわけではないのですが、現時点で(過剰摂取を除いて)「牛乳の害」と言い切れるほどの根拠ではないように思われます。また失礼ですが、これまでのmimさんの情報のご提示のされ方(文章の言い回し等)と当該文献の内容に“差”があるようにも思われます。ハーバードのサイトで書かれていたことも、はじめにご提示いただいたときのコメントとはだいぶ印象が違うもののようでしたし(たとえば、ハーバードのサイト文献17では有意な差がみられなかったようですし、当該記事の記述においてさえも一貫した見解ではないように思います)。
>牛乳とカルシウムのそれぞれに言及していますよね。
――「カルシウム」と「牛乳」を並列関係で並べておられますがこの記述は正確ではありません。たとえば再三出てきているハーバードのサイトでも「Calcium: What’s Best for Your Bones and Health?」がタイトルであり、そのコンテンツとして
Table of Contents
Introduction
What Is Calcium, and Where Do We Get It?
Growing Healthy Bones
What Is Osteoporosis
How Can Osteoporosis Be Slowed Down?
Preventing Bone Loss in Adulthood
Should You Get Calcium from Milk?
The Bottom Line: Recommendations for Calcium Intake and Bone Health
References
などがある以上、主題は「カルシウムが人体に及ぼす影響」であって、その中に「カルシウムを牛乳から接種すべきか?」という下位項目があるとするほうが自然だと考えます。
>たばこ規制などを考えても、
――たばこの例が適切な比喩には思えません。たばこの場合、「ニコチン」や「タール」などの特定物質をあげて「有害物質である」と、ある程度言い切ることができるでしょうが、牛乳の場合、議論となる「カルシウム」についてさえも一義的に有害だとは決めつけられません。人体に有益に作用することも多いからです。ここでたばこを持ち出して牛乳の害を語るのはやや不適切に思われます。

これまでご提示いただいた情報から、牛乳の接種について前立腺がんとの関連性を調査している研究があるということはわかりました。これをカルシウムの許容摂取量の延長線とするのか、牛乳に独立した問題なのかはまだ言い切れないと思われますが、少なくとも現状、量の話を無視して安易に「牛乳には害がある」とするのは誤解を招く可能性が高いと思われます。カルシウムの過剰摂取における疾病リスクについては、すでに大まかな見解は確立されているようにみえますが、こうした「カルシウムのリスク」を「牛乳の害」として特定して扱うならば「干しエビ(7100mg/100g)」や「煮干し(2200mg/100g)」に対する言及を、「牛乳(110mg/100g)」に対するものと同等に行わなければフェアではないとも考えます。
いただいたご指摘は参考にさせていただきます。ありがとうございます。 (回答日時:2017/07/10 21:09:44)

>カルシウム高接種群(2000mg/日)における牛乳の消費のうちの(今回の研究対象の)83%はスキムミルク、低脂肪乳を消費しており~」と読め
そう読めません。どこから「高接種群」や「2000mg」が入ってきたのか不明ですが、Total consumption of milkは「牛乳の総消費量」ですし、その83%がスキムミルクや低脂肪乳と読めますが、それは牛乳ですよ。何が牛乳に該当するのですか?牛乳有害論で扱っている牛乳とは何かを定義して出典論文になんと書いてあるのか説明し直してください。

>牛乳を一日コップ二杯接種した群」と「接種していない群」を比較した研究ではないようで
2 versus 0 glasses per day と書いてあるじゃないですか。

>牛乳の種類は牛乳、特別牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、成分調整牛乳、加工乳、乳飲料などがありあり、「牛乳の害」と単純化するのはやはり無理があるようにも思われます

これは本論文に記述がないですね。ですし、加工乳、乳飲料以外は牛乳ですね。それを言い出すと、ほかの論文でも何が牛乳に含まれているのか不明じゃないですか?

>コップ二杯という量がどの程度かもよくわかりません
食事調査の慣行として何ccといった厳密さでは調査していないですから。そうした疑問が現実離れしたものではないという何か食事調査の例はありますか?

>カルシウムと乳製品の影響の区別は難しい」という課題をクリアできているともいえないかと思われます。
クリアできていないので、何なんでしょうか?クリアしなくても、通常の慣行として結論は下されますよ。ハーバード大のサイトのように。

>もともと「牛乳の害」という主旨の研究ではないようですし
カルシウムの害ではないですね。書籍を読めば分かりますし、サイトでも牛乳として言及されています。
その研究論文の著者でもありますが、何度も言いますが個別の研究ではなくて、総説として牛乳の害としてまとめているのがハーバードの公衆疫学部教授のサイトなり書籍です。 (投稿者:mim,投稿日時:2017/06/26 22:08:10)

>どこから「高接種群」や「2000mg」が入ってきたのか不明ですが
――当該論文のTable2をご覧ください。
>牛乳を一日コップ二杯接種した群」と「接種していない群」を比較した研究ではないようで
>2 versus 0 glasses per day と書いてあるじゃないですか
――失礼しました。こちらが言いたかったのは、文献18の研究はRCTではないですよね、といった意味だけです。ちなみに、このコホート研究は8年間の追跡ですのでそういった”期間”も考慮する必要があるでしょう。
>クリアできていないので、何なんでしょうか?
――仮に、影響がきちんと分離しきれていないものを「牛乳の害」と特定化するのならば、他のカルシウム含有食品(干物・乾物類、野菜、豆・種実類など)でも同じように「○○の害」としないと整合性がとれません(本サイトでそれぞれの項目を設けるのなら別ですがふつうは難しいでしょう)。現状は「カルシウム過剰摂取の害」までが妥当な知見であり、それ以上の特定化は誤解を招くだけだと思われます。
>カルシウムの害ではないですね。書籍を読めば分かりますし、サイトでも牛乳として言及されています。
――ハーバードのサイトのタイトルはCalcium: What’s Best for Your Bones and Health?であり、その中でのShould You Get Calcium from Milk?という小見出しですので、大きな主旨は「カルシウムの話」でしょうね。書籍は未確認ですが、情報提供として承りました。
ちなみに、ハーバードの文献18については、先に挙げた厚生労働省のサイトでも引用文献70として触れています。一部重複しますが、その部分の記述には、
「複数の疫学的研究では、カルシウム、乳製品またはその両方の大量摂取と前立腺癌発症リスクの増加に関連性があることが判明している[69-75]。しかし、結果には一貫性がなく、カルシウム摂取と前立腺癌リスクにおいて弱い関連性があるという結果やまったく関連性がないという結果、または好ましくない関連性があるという結果が得られている[76-79]。前向き研究のメタ解析の著者らは、乳製品およびカルシウムを大量に摂取すると前立腺癌リスクがわずかに増加する可能性があるという結論に達した[80]。入手可能なエビデンスの解釈には複雑さが伴う。それは、乳製品の影響とカルシウムの影響を区別することが困難なためである。しかし、全体的に、観察的研究の結果から、カルシウムの1日総摂取量が1,500 mgまたは2,000 mg以上であれば、それがもっと低い場合(500-1,000 mg)と比べて、前立腺癌(特に進行性または転移性癌)のリスクが増大する可能性があるものと示唆される[1,81]。前立腺癌のリスクへのカルシウムおよび/または乳製品の影響を明らかにし、潜在的な生物学的メカニズムを解明するためには、さらなる研究が必要とされる。」
とありますため、やはり現状、問題を「牛乳の害」に還元する(特定化する)のは難しいと思われます。
(回答日時:2017/07/02 19:09:55)

文献18の論文には以下のようにありますね。
>Total consumption of milk, 83% from skim and low-fat milk, was associated with higher risk of advanced prostate cancer (RR, 1.6; 95% CI, 1.2-2.1 for >2 versus 0 glasses per day; P, trend = 0.002)
>Magnitudes of RRs between high and low consumption for milk have been approximately 2-fold (13). similar to our study.
ハーバード大学のサイトで「2杯以上の牛乳を飲んだ人は前立腺がんのリスクがほとんど飲まない人の2倍」と書き、この文献を引用してあります。

ともかくハーバード大学は27文献から牛乳について害があるため、牛乳はあまり推奨していません。
https://www.hsph.harvard.edu/nutritionsource/calcium-full-story

この牛乳の害による牛乳の非推奨は、2001年にハーバード大学教授の『Eat, Drink, and Be Healty』と、その翻訳2003年の『太らない、病気にならない、おいしいダイエット』がありますから、2005年の新谷氏の著作の以前からある言説ということです。

>あらためて述べるほどのことでもないが、牛乳の成分において一番に注目されるのは、やはり「カルシウム」だろう。
牛乳について注目される成分は、ハーバード大学にも書いてありますが、飽和脂肪酸でありこれは摂取は控えめにしないといけないのです。
乳脂肪の7割前後と、3、4割である肉類を上回っており飽和脂肪酸が非常に多いです。 (投稿者:mim,投稿日時:2017/06/26 19:42:58)

ありがとうございます。が、まず
>Total consumption of milk, 83% from skim and low-fat milk,[…]

>Magnitudes of RRs between high […]
はそれぞれ違う文脈からの抜粋であることは指摘されるべきと思います。
>Total consumption of milk, 83% from skim and low-fat milk[…]
の記述はresultにおける記述であり(後者はdiscussion)、Calciumの影響という分類で述べられています。前後の文脈をみるに「カルシウム高接種群(2000mg/日)における牛乳の消費のうちの(今回の研究対象の)83%はスキムミルク、低脂肪乳を消費しており~」と読め、カルシウムと牛乳の影響をきちんと分離できているとはいえないと思われます。また、牛乳の種類は牛乳、特別牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、成分調整牛乳、加工乳、乳飲料などがあり、「牛乳の害」と単純化するのはやはり無理があるようにも思われます(もともと「牛乳の害」という主旨の研究ではないようですし)。
実際、この研究は「牛乳を一日コップ二杯接種した群」と「接種していない群」を比較した研究ではないようで、先に挙げた厚生労働省の見解「カルシウムと乳製品の影響の区別は難しい」という課題をクリアできているともいえないかと思われます(コップ二杯という量がどの程度かもよくわかりません)。
>ともかくハーバード大学は27文献から牛乳について害があるため、牛乳はあまり推奨していません。
――27の文献の多くは「牛乳の害」について述べていないため(というより、有害食品として「牛乳を特定化」している研究はないのでは?)、この表現は適切でないでしょう。ハーバードの見解はやはり「カルシウムの害」という主旨に思われます(文献16の引用などこの見解にも疑問はありますが、厚生労働省の見解と大差ないかと)。
(回答日時:2017/06/26 20:52:53)

>文献18を再度確認しましたが、少なくともAbstractからは

こちらの2017/06/16 12:10:15の投稿に論文全文のアドレスがあります。お読み頂けてないようです。

ハーバード大学の総説的な見解は、牛乳の害のため適切なカルシウム源とは言い難いということだと思いますが、社会への応用性において重要かと思います。そちらの提示されています厚生労働省のサイトは牛乳が高める疾患リスクや安全性には言及がほぼないため不適切です。
こちらの挙げている資料は、誤読が続いていますが一般的な量の牛乳単独のリスクに言及があるものです。 (投稿者:mim,投稿日時:2017/06/26 11:47:18)

>こちらの2017/06/16 12:10:15の投稿に論文全文のアドレスがあります。お読み頂けてないようです
――失礼しました。確認しました。ちなみに、ハーバードの引用である
>引用されている部分は、ハーバードヘルスプロフェッショナルのコホート研究で、2杯以上の牛乳を飲んだ人は前立腺がんのリスクがほとんど飲まない人の2倍というものです。
はこの元論文のどのあたりに記載されているのかお教えいただければ幸いです。みたところ、分析としてはやはりカルシウムの接種量(2000mg/日)やフラクトース接種量を対象としているようですが。
>厚生労働省のサイトは牛乳が高める疾患リスクや安全性には言及がほぼないため不適切です
――前にも挙げましたが、「いくつかのエビデンスによるとカルシウムの大量摂取と前立腺癌のリスクに関連があるようであるが、この影響は十分に理解されていない。その理由の1つとして、乳製品による影響とカルシウムによる影響を区別することが困難であることが挙げられる[文献1]。」とあるように、そもそも分離するのが難しいと思われます。 (回答日時:2017/06/26 12:31:41)

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