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デトックス

言説の一般的概念や通念の説明

語句説明

 トックスとは、体から老廃物や不純物を排出することで健康を実現しようという方法である。ただし、何をどのように排出するのかという点については全く曖昧である。アルコール依存症や薬物依存症における薬物排出を目的とした、医療としてのデトックスとは区別される。また、重金属の排出に限定したキレート療法とも異なる。

  つまり、デトックスが何を意味しているのか?という定義づけが(少なくとも学術的には)されておらず、用語として全く不明瞭な状態である。

目次:

1.デトックスとはなんなのか?
理論の観点:論理性(低) 体系性(低) 普遍性(低)

2.実証研究はみられない
データの観点:再現性(低) 客観性(低)

3.「毒素」とは何を意味するのか?
理論とデータの観点:妥当性(低) 予測性(低)

4.イメージ先行の商業戦略
社会的観点:公共性(低) 歴史性(低) 応用性(低)

総評:疑似科学



理論の観点

論理性 (低)

   食物繊維の摂取や、キチン・キトサンの摂取等、一部、論理的な説明を与えた仮説は存在するが、ほとんどがイメージ優先の説明であり、論理的でない。

体系性 (低)

   多くのデトックス関連書籍で書かれているのは、ありていに言えば一般的に支持されている「健康で文化的な生活(食事内容、睡眠時間などの生活習慣)」を守る(保つ)、といったものであり「デトックス」という用語が用いられる根拠がない。

普遍性 (低)

  作用機序・効果が不明であり、普遍性を判断できる状態にない。

データの観点

再現性 (低)

   科学論文は発表されておらず、デトックス関連業者の説明が全てである。また、こうした業者による検証可能な効果の測定や公開は行われていない。健康への悪影響を低減するという主張を支持するような、再現可能な研究はない。

客観性 (低)

   科学論文が発表されておらず、客観性を判断できる状態にはない。

理論とデータの観点

妥当性 (低)

   たとえば採血により血液中の毒素(デトックス言説における「毒素」が何を指しているのかそもそも曖昧であるが)を測定するなどすれば、妥当なデータが得られるはずである。しかし、そうした根拠を示す研究は行われていない。

予測性 (低)

   デトックス言説における「毒素」とは何なのか。あるいはそれが、肝臓、腎臓、皮膚など人体において老廃物を排出する器官の働きとは“何が異なっているのか”という理論が与えられていない。デトックスによる「健康促進」の定義も曖昧であり、予測性を判断できる状態にない。

社会的観点

公共性 (低)

   現在、デトックス研究を継続的に行っている団体は確認できない。そもそも、デトックス自体が何を指しているのかが不明瞭なため、研究発表を行うことができるような土壌が整っていないといえる。デトックス効果が謳われているものの多くは販売業者によるものであり、公共性は低い。

歴史性 (低)

   デトックスの定義が不明瞭であり、そもそも科学的議論という段階にない。特に日本においては「文化」として根付きかけている意味もあり、デトックスという用語が「使われてはいる」が「検証」される様子はない。

応用性 (低)

   デトックス言説では、その用語とイメージが先行している。定義すらあいまいなまま製品が流通しているのが現状であり、思い込みだけで健康効果が謳われている状態である。
  また上記の通り、デトックス言説においてそれが何を排出しているのかという“主体”が明らかにされていない。“デトックス”という、何となく耳慣れない語句に健康効果という概念を付加させ「科学用語」として社会に送り出されていると見受けられ、製品を売るための販売戦略としているのが実情だ。

総評

疑似科学

品を売らんがための説明に終始しているものが多く、科学的検証の対象とはなっていない。科学的な説明に見せかけた根拠のない説明も多いため疑似科学と判断する。余談になるが、キレート療法によって心臓発作や脳卒中のリスクを低減できる、自閉症の症状を軽減できるという主張もあるが、こちらも疑似科学である。

参考文献:

  • ASIOS『謎解き趙科学』彩図社2013
  • ベン・ゴールドエイカー『デタラメ健康科学』河出書房新社2011
  • サイモン・シン、エツァート・エルンスト『代替医療のトリック』新潮社2010
  • 情報提供、コメント、質問を歓迎します。

    (最終更新日時2018年10月5日)

    投稿

    投稿&回答

    遠赤外線サウナとかホットヨガなど、
    発汗によるデトックスにはあまり効果がないようです。

    (ナショナルジオグラフィック日本版サイト)
    「汗をかいてデトックス」はウソだった、研究報告
    体内に取り込む汚染物質のうち、汗で出る量は0.02%、
    運動を激しくしたとしても、0.04%程度までしか増えない。どんなに大量の汗をかいたとしても、
    その日体内に摂取した汚染物質の1%すら排出できない。
    体内にある農薬やその他の汚染物質の量は極めて微量。
    そのわずかな物質がすぐさま有害であるとか、
    減らせば健康に良いといった話にはならない。
    http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/041200164/
    >デトックスとは体から老廃物や不純物を排出することで
    >健康を実現しようという方法である。

    デトックスとは反対に、
    体内に不純物?を移植する健康法(治療法)に効果があるという報告もあります。不純物は出す方がよい、
    というものでもないのかも知れません。

    うんちの需要が高まっている1番の理由は、健康な人のうんちに含まれる腸内細菌を患者の腸に注入することで腸内環境を整える「便移植療法」に使うからだという。
    うんちを寄付して報酬が年150万円|ニューズウィーク日本版 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/04/ni150.php?t=0

    潰瘍性大腸炎への便移植…腸内細菌の乱れ抑制 :
    最新医療 ~夕刊からだ面より : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞) http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=103725&from=tb

    寄生虫感染によってアトピー性皮膚炎が改善 - 群馬大が証明 | http://news.mynavi.jp/news/2014/08/20/128/
    (投稿者:ジュウレンジャー,投稿日時:2018/04/14 21:12:27)

    ご投稿ありがとうございます。
    その記事は私も読みました。そもそも、デトックスという定義があいまいですからね。語源としては、薬物依存症患者の薬物を減少させる「デトックス(detoxification)」からきているのでしょうが、いま流布しているデトックス概念はどちらかというと身体の老廃物排出という意味に近いでしょうか。単にネーミングの問題なら、たとえば代謝をあげて便通をよくすればいいだけなのですがね。
    (回答日時:2018/04/17 12:42:06)

    瀉血とは完全な別物なんでしょうか
    (投稿者:があ,投稿日時:2017/09/11 19:52:57)

    ご投稿ありがとうございます。
    どうでしょうね。もしかしたら考え方の起源として似たような信念があるのかもしれませんが、現在広まっている概念はほとんど別物かと思われます。
    苦労なく「毒素排出」であるから「デトックス」が魅力的なワードに見える部分はあるように思います。「血を抜いて毒素排出」にして流行するかどうかですね。 (回答日時:2017/09/18 09:58:57)

    デトックスの科学的根拠のなさを改めて教えてください。

    「オイルが皮膚を通して直接カラダの中へ入っていくことで、老廃物を溶かし、血行を良くし、代謝を上げ、カラダの美容と健康の基礎力を大幅にアップする」

    以上のように、オイルが浸透して老廃物を溶かすなどと言うことはあり得るのでしょうか?


    皮膚の角層にしか入らないと思うのですけど?

    エステってこのような事をデトックスとしてうたい文句にあふれていますよね?

    どうぞよろしくお願いいたします。 (投稿者:ライス,投稿日時:2016/04/26 11:42:36)

    ご投稿ありがとうございます。
    デトックスについては「身体から排出された何か」をデトックスと、とにかく言っているだけなのが実態のようです。
    実際に、デトックスが何を意味しているかはわかりません。
    エステについてですが、化粧品について角層よりも深く浸透することを公告することは薬事法(医薬品医療機器等法)違反になるため、そもそもできないようです。
    (回答日時:2016/04/26 14:20:40)

    急性薬物中毒などの際、胃洗浄や透析下での吸着療法を行うことなどを言います。

    なので、いわゆる健康目的のために行われる治療ではありません。
    薬物中毒者を救命するための応急処置です。

    MikiJazzVoiceの主張するデトックスは、そのまんま健康食品メーカーの宣伝文句ですので削除したほうが懸命だと思います。 (投稿者:デトックスの概念はMikiJazzVoice氏が書いたものではない,投稿日時:2015/08/28 19:58:59)

    [デトックスの概念はMikiJazzVoice氏が書いたものではない]様
    ご投稿ありがとうございます。
    建設的な議論の場として機能していくためのお手本のようなコメントで恐縮でございます。
    評定をご覧になっていただくとわかるかと思いますが、本研究においては基本的にデトックスには懐疑的な立場をとらせていただいております(ですので、[MikiJazzVoice]さんからいだたいたご意見は説得性に欠けていると考えております)。
    ただ、[MikiJazzVoice]さんのコメントを削除する予定はございません。
    なぜなら、[MikiJazzVoice]さんのコメントに対し、[デトックスの概念はMikiJazzVoice氏が書いたものではない]様のご指摘があり、それがほかの閲覧者の方に”視える形”で残していくことが、よき科学コミュニケーションの実践例となるのでは、と(本研究では)考えているからです。
    私たち従事者ではなく、閲覧者の方々からこういう(平たく言えばオカシイ)言説(賛成、反対に関わらず)に対してのレスポンスを望んでおります。
    大変有益なコメントありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。 (回答日時:2015/08/28 20:31:45)

    サイトの取り組み、目の付け所、とってもナイスですね!!

    ドクターとしての立場から少し補足させてください。

    デトックスとはデトシフィケーションの略で、食べ物、薬、環境から取り入れてしまった身体に害となりうるような物質を体外へ排泄できるような物質にまで解毒、排泄する事です。(狭義には肝臓での解毒)

    セルフケアグッズから経皮吸収される内分泌かく乱物質、食品の中に含まれていて経口摂取した保存料、着色料などのケミカル、プラスチックボトルに溶け出したBPA、調理によって生じた発がん性のあるグリルマーク(heterocyclic amines, polycyclic aromatic hydrocarbons and advanced glycation end products or HCAs, PAHs and AGE)などモダンライフでの生活の中で、私たちの体の中には健康を脅かすような物質が取り込み続けられてしまっています。

    そういった毒性のあるものを身体がデトックスしやすくされるようにサポートをするプログラムをデトックスプログラムと呼ばれています。身体のデトックスで一番のメインは肝臓でのデトックスです。

    肝臓はフェーズ1、フェーズ2という2ステップでデトックスを行っています。例えば、私たちの女性ホルモンエストロゲン(エストロン、エストラジオール)は肝臓のフェーズ1の解毒でまず、中間代謝物に変わります。2OH Estrone, 4OH Estron, 16OH estron という3種類のエストロゲン代謝物になるのですが、このうち2はよいですが、4と16は悪性のもので乳腺組織や子宮などのエストロゲン受容体にくっついて細胞増殖させたり炎症を起こしたりします。なのでフェーズ2では、これらを水溶性の物質にまで代謝(解毒)して便や尿から体外に排泄していきます。しかし、肝臓がやらないといけない仕事がたまってしまっている場合ー例えばアルコールを飲んだりしているとそれも解毒しないといけない、そのほかにもヒ素、カドミウム、マーキュリーなどに汚染された食べ物を食べたりしているとそれも解毒しないといけない、その上栄養がわるいジャンクな食事をしていると、その肝臓の働きをサポートしてくれる栄養もない、その上グレープフルーツジュースーを飲んでしまい肝臓でのフェーズ1、2ともに効率が悪くなっているーそんな状態に陥ると、その毒性のある中間代謝物は、フェーズ2の解毒を終えることなく、毒性のあるまま、腸肝循環に入り(つまり、腸からまた吸収されてしまう)体内をまた巡ってしまいます。

    デトックスプログラムは、そういった毒性のある体内にたまってしまうものを代謝、解毒する肝臓の仕事をサポートしてあげることが目的になっています。

    やり方としては色々なウェルネスセンターやジュースショップがそれぞれやっているものも、インドのアーユルヴェーダのPanchakarma detoxのように昔からされているやり方のものもありますが、共通することは、肝臓をサポートするサプリメントを与えながらジュース絶食したり、水で絶食したり、というようなものに、マインドバディー的なものや呼吸法などを取り入れたりして、肝臓が働きやするできるように数日間、新しい仕事がない状態にしてあげてたまったものを解毒してもらえるようにすることです。

    現代生活ではどうしても色々な体に毒なものを知らずに摂取したり、そういったものに被曝したりすることはほとんど避けられない、よほど気をつけても、モダンライフ自体、そういう環境汚染の中の海を泳いでいるようなものなので、定期的にーたとえば一年に一度くらいでもデトックスしたり、あとは肝臓がオーバーロードにならないように食べ物、飲み物、嗜好品に気をつけたりしようっていう健康意識が広がっているように思います。

    ヘビーメタルについては、専門のクリニックがありますが、まずはそれぞれのヘビーメタルの中毒症状である、貧血、倦怠感、神経症状などがあれば、適切にワークアップしてもらい、その上で結果に応じて治療すべきだと思います。EDTAなどを使用してのキレーティングの治療はーどのヘビーメタルが蓄積しているのかちゃんと検査して、専門のクリニックで安全に行う必要があります。もしもヒ素がちょっとだけ高いーなどの場合にはもしかしたら魚介類の食べ過ぎからきているのかもしれないし、ヒ素に汚染されたお米(とくにヒ素の土壌汚染がある国からの輸入米など)を食べたりしていると上がっている可能性があるので、それらを絶って、キレーティング作用があるニンニク、ネギ、シラントロ、パセリ、などを食べて、肝臓に負担をかけるようなほかの食べ物や生活習慣をぐっと減らして、またレベルを測り直してみたりーそういうやり方もありかもしれないと思っています。
    あくまで、ほんのちょっとだけ正常値より上くらいで症状がないようなケースでの話ですが。

    肝臓以外にも、呼吸や発汗もとっても大切なわたしたちのデトックス機能です。運動とドライサウナなどでは、カドミウムなどは汗からでていってくれます。ヨガでの呼吸法ー鼻から吸って口からは〜っとはくのもとっても大切なことですね。排便、排尿もとっても大切。繊維と水分(フィルターされたケミカルがない綺麗な水、本当は汚染されていない湧き水は一番ですけど、どこに行けばいいのでしょうね)、本当に大事です。

    デトックスプログラムー野菜ジュースを販売しているようなものは−作ってから30分以内でないと意味がなにので、お店でその日のものをその日にかっても30分以内に飲まないと意味がありません。ので1日分のジュースの大半は栄養素がすでに生きていないまま摂取することになってしまいます。

    自宅でやるならベジージュース、その中にパセリ、シラントロ、ニンニクなど入れて、あとはミルクティッスルなど肝臓をサポートしてくれるサプリを不純物混入などがない良質のサプリ製品で摂取しまず肝臓が効率よく働けるような栄養のサポートをしてから、プチ絶食(1−3日くらい)して食べ物を代謝しなくていいように、でも水分は十分摂取してあげる)のが生物学的なサイエンスからみると最も効率がよいと思います。でもやる前にちゃんと糖尿用などプチ絶食したら危険な状態になったりする場合もあるので、かかりつけドクターにちゃんと相談されてからすべきです、できれば専門家に監督してもらいながらやるのが一番安心ですね)

    アーユルヴェーダのやり方のPanchakarmaではジー(バターのようなミルクからとれる油脂)や、スープを使いますが、それぞれの効能はまだ調べてみたことがないので、いつか本当に興味があれば調べてみようと思います。ただ10日間コースリトリートをうけると一人2000ドル以上かかり、高すぎる!そのくらいのお金をかけるなら、自宅に遠赤外線のドライサウナを設置したほうがお金の使い道としては有効だと思っているので、今のところ調べようとは思ってません。でもとっても素敵なリゾートでのリトリートなら一度くらいは体験してみたいかもしれません。。。

    わたしはデトックスはただ正しい知識のもとちゃんとステージをふんでやると身体にとってはとっても楽になるよいことだとおもっています。そして何よりも食べ物に気をつけて運動をちゃんとして汗をだして、そしてストレスも発散させるーこれこそが一番大切ですよ!

    わたしがデトックスをするのは、旅行の後です。旅行中は食べ物が普段のように健康ではなく、ホテル宿泊になるので、どうしてもホテルでは、ゼノバイオティックである殺虫剤などのケミカルがたくさん使われていてヘルシーでない内分泌かく乱物質がはいっているクリーニンググッズで清掃されている可能性が大きいので、体内に取り込まれた有害物質は早めに出してしまいたいからです。

    肝臓のフェーズ1、2のデトックス雨については、普通の生理学の教科書に載っていますよ。ネットでみつかったものを添付しました。参考にしてくださいね!

    http://www.functionalmedicineuniversity.com/fdmt551aphysiobiodetoxig.pdf

    (投稿者:MikiJazzVoice)

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