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マイナスイオン

言説の一般的概念や通念の説明

語句説明

 「マイナスイオン」は、家電製品、置物、滝などで発生し、大気中に漂い健康に好影響を与える物質であると主張されている。化学で扱う溶液中の陰イオンとは異なるものであると推測されるが、大気イオン(負の荷電粒子)とも解釈できる文脈も見られ、物理的実体について何を指しているのかはっきりしない場合も多い。
 マイナスイオン言説としては、ヒトに対して健康効果が得られる、というのが一般的に流布しているものである。ただし、その効果範囲は極めて広く(曖昧で)、抗酸化作用としてマイナスイオンが働くといったものから、神経系への作用(副交感神経を活性化する)、免疫機構への働き、血液への浄化作用、有害な電磁波を防ぐ、あるいは植物の生長促進といったものまで雑多な言説が林立している状態である(1)(2)(3)。
 本評定においては、マイナスイオン言説を「基本作用」と「健康効果」の両面からの記述を行う。なお、「マイナスイオン」という科学・学術用語は存在せず、いわゆる造語であるため、本項目は一般的な概念を説明したものであることを付しておく(4)。

効果の作用機序を説明する理論の観点

理論の論理性 (低)

 マイナスイオンの指し示すものが、時には大気イオンであったり、トルマリンの圧電効果で生じた電位差(静電気に近い)であったり、レナード効果で発生するとされる大気中の電位差であったりと、不明瞭である(5)(6)。実体が不明なまま、健康への寄与の効果が主張されるうえに、その寄与のプロセスが理論化されていないため、論理性は低いと言わざるを得ない。
 個別の健康効果の理論においても疑問点は多い。たとえば、マイナスイオンは抗酸化作用として働くなどという説明もある(1)(2)(3)が、“どのように”“どれくらい”マイナスイオンを得ればよいのか(そもそも「マイナスイオン」が何であるか不明であるが、ここでは“人体に摂取できる物質”であると仮定する)という説明はない。また、抗酸化作用だけでは説明できない効果(神経系への作用、免疫力の強化など)についても同時に謳われており、健康効果の作用機序を混同させた形での主張が目立つ。
 また、「日本マイナスイオン応用学会」ではマイナスイオンについて「[…]7.マイナスイオンとは酸素イオン、酸素核ラジカルイオン、ヒドロキシルイオンである。8.マイナスイオンとは、このほかに炭酸核、硝酸核、硫酸核などのイオンがある。9.マイナスイオンとは、電子e-である。」などとして説明している(5)が、これでは硫酸を摂取すれば健康効果が得られる、と誤認させてしまうことすらあるだろう(「硫酸」を直接摂取してしまうと抗酸化作用云々以前に、人体に重大な害を及ぼすことは明白である)。

理論の体系性 (低)

 そもそも、山中や滝の付近で気持ちがよいことの原因を、大気中の負の荷電粒子に求めたことが発端と推測できる。地面がマイナスに帯電しているという事実から、大気中に浮遊物が多い環境に負の荷電粒子が多いのは納得できる。しかし、それなら滝の近くだけでなく、負の荷電粒子が多い、砂埃が舞う砂漠も健康によいと理論化されてしまう(4)。これでは、体系的な説明に欠けていると言わざるを得ない。
 また、健康効果についてはさらに整合性を欠いている。マイナスイオンが仮にヒトの人体に何らかの健康効果を及ぼすとしても、対象となる疾患や症状自体が明示化されていないのは現代医学と照らし合わせて致命的である。ヒトへの“何に”健康的であるかという理論が乱立しており(1)(2)(3)、また、それぞれ作用機序が異なる現在のマイナスイオン言説において、体系性は極めて低い。

理論の普遍性 (低)

 実体、メカニズム、効果のすべてにおいて曖昧な状態にあり、普遍性を評価できる状態にない。肯定派によると、マイナスイオンの効果は万人に広く与えられるとしている(1)(2)(3)。しかし、言説に否定的なデータが得られた場合にも、それを“物質として定量的にとらえられていない実情がある(7)(8)”などと主張しており、理論的なまとまりすらないことがうかがえる。
 以上より、普遍性は低いと評価する。

実証的効果を示すデータの観点

データの再現性 (低)~(中)

 論文の発表も少なく再現性の評価は難しい。家電メーカーの実験では再現性が確認されることもあるが、実際に使用される環境とかけ離れた実験条件が設定されていたりといった問題がある。
 健康効果について有効性が確かめられた研究もあるがごくわずかな効果であり、こうした研究をもって再現性が担保されるかは不明である。中には二重盲検法などと手続きが採られていない、アンケートによる自覚症状の軽減などを効果としているものもある(9)(10)。

データの客観性 (低)~(中)

 学会発表はあるが、査読付き論文での発表はほとんどなく、そういった発表母体も限られた一部の団体であることが見受けられる。効果を肯定する実験としては、家電メーカーの実験など、利益が得られる団体による厳密性に欠ける報告が多い(9)(10)。
 また、客観的な評価基準が設定されておらず、大気イオンとして、荷電粒子の測定方法はある程度確立しているが、健康増進をどのように測定するかが定まっていない。そのため、イオン濃度と健康増進効果の相関が確認できていないことも問題だろう。

データと理論の双方からの観点

データ収集における理論的妥当性 (低)

 「マイナスイオン」というものの実態が明確ではなく、肯定派においてすら“定量的に測定できない”としている(8)。現在も「マイナスイオン測定器」なるものは多く販売されている(11)が、マイナスイオンがそもそも何を意味しているのかという定義すら曖昧であるため、実際に何を測定しているのか不明瞭である(「空気中のイオン密度測定方法」といったものがJIS規格にて制定されているが、それにおいてもマイナスイオンが“何を意味しているか”はっきりしない(12))。

理論によるデータ予測性 (低)

 マイナスイオンを大気イオンと考えると、マイナスイオンの発生部分についてだけは純粋に物理的な反応であるため、高い精度で管理が可能なはずである。
 一方で、謳われている健康効果については予測が困難である。たとえば抗酸化作用によって健康効果が得られると主張しても、マイナスイオンと抗酸化作用との理論がなく、データを予測する段階にすらない。マイナスイオン言説では他にも多くの健康有効性が謳われているが、それらとマイナスイオンとの間に整合性のとれる理論的説明は一切なく、期待できる効果を高く予測できる実験を行うことはできない。

社会的観点

社会での公共性 (低)

 日本においてマイナスイオン研究を積極的に行っている団体には、たとえば「日本マイナスイオン応用学会(5)」「日本機能性イオン協会(7)」といったものがあり、それらにおいて“肯定的”な研究成果が繰り返し発表されている(他に「全国マイナスイオン医学会(現在ホームページは閉鎖されている)」「日本大気電気学会(13)」などがある)。しかし、マイナスイオン関連機器がウェブサイト上で宣伝・販売されていたり、特定の研究者のみで中心的な役職を構成していたりと公共性に欠ける面が目立つ。
 さらに、マイナスイオン言説については「国民生活センター」等の機関では懐疑的・否定的な立場をとっており(14)、こうしたことからも言説肯定派の公共性は低いことがうかがえる。

議論の歴史性 (低)

 1990年代から2000年代初頭にかけての「マイナスイオン」ブームは記憶に新しい。大手家電メーカーによって商品開発を先行とする形での“研究”が進められてきた。そのような研究の多くは特定の団体によって進められ、それに企業が“乗る”形で社会的なムーブメントとなっていった(1)(2)(3)。しかし、ひとたび社会に晒されると「マイナスイオン」への科学性への批判も方々から起こることになる(15)(16)(17)。そうした中においても「マイナスイオン」研究や議論は極めて閉鎖的であり、否定的な指摘に対して十分な議論を行ってこなかった。
 言説としても歴史性は非常に浅いが、そのような中においても十分な議論(双方向の)がされてきたとは言えず、歴史性は低評価とする。

社会への応用性 (低)

 かつての社会的なブームも現在では一段落ついているが、いまだに「マイナスイオン発生」といったような宣伝文句が見受けられ、もはや社会において一定の市民権を確保しているといってもよい状況である。
 そのような状況で「国民生活センター」への消費者の意見も多数あり、その多くは謳われている健康効果が得られなかった、といった批判的なものである(14)。
 マイナスイオン言説においては、実態は不明だが何となく凄そうだ、という概念が一般的に蔓延していることがいえ、商品販売を先行とした“宣伝文句”として機能しているようにさえ見受けられる。
 少なくとも、マイナスイオンの健康効果について、個人が普遍的に実感できるほどの製品はないといってよく、応用性は低いといえる。

総評

疑似科学

 物理的実体が不明というだけで科学的評価としては致命的である。しかし、一般人の間では健康または精神衛生上の良い効果があると認識されており、そこには科学的根拠もあるものだと考えられている。その特徴はまさに、疑似科学と呼んでよいものである。
 ただし、放電式のイオン発生器には集塵効果や除電の効果はあると考えられるため、そちらの用法であれば科学的に問題はない(源流の言説からは逸れているが)。また、マイナスイオンの効果ではないが、放電式イオン発生器の副生成物であるオゾンによる脱臭効果・除菌効果も期待できる可能性はある。
 しかし、「マイナスイオン」というものの実態はいまだに不明瞭であり、健康効果においては作用機序が無秩序に乱立している。また、ヒトに対して健康効果があることを示す研究もあるが、応用的な意味合いで疑問が残る。

参考文献:

(1)『マイナスイオンの健康学』 山野井昇 サンロード出版
(2)『マイナスイオンの秘密』 菅原明子 PHP研究所
(3)『マイナスイオン生活のすすめ』 菅原明子 PHP研究所
(4)マイナスイオンと健康 [2009年度 情報社会と科学] 長島雅裕
(5)日本マイナスイオン応用学会 http://www.minusion.jp/ 
(6) 『謎解き超科学』ASIOS
(7) 日本機能性イオン協会 http://www.japan-ion.jp/index.htm
(8) 「水商売ウォッチング」 天羽優子 日本機能性イオン協会の山田氏投稿に関するコメント(2003/03/26)http://www.cml-office.org/wwatch/nion/comment-ni-07
(9)「長期マイナスイオン暴露がヒトの生理機能・免疫機能に与える影響」 渡部一郎 眞野行生 日本温泉気候物理医学会雑誌 Vol.64 (2000-2001) No.3 P 123-128
(10)「運動後の疲労回復に対する大気中マイナスイオンの効果」 琉子友男 日本生気象学会雑誌 Vol.33 (1996) No.3 PS33 111
(11)マイナスイオンの専門サイト「イオントレーディング」 http://www.n-ion.com/
(12)「空気中のイオン密度測定方法」 規格詳細情報- JIS B 9929
(13)日本大気電気学会 http://www1a.comm.eng.osaka-u.ac.jp/~saej/index.html
(14)マイナスイオンを謳った商品の実態(国民生活センター) http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20030905_2.html
(15)『メディア・バイアス~あやしい健康情報とニセ科学』 松永和紀
(16)『ニセ科学入門』 菊池誠
(17)『高校の先生のために書いたマイナスイオン』 安井至

情報提供、コメント、質問を歓迎します。

(最終更新日時2017年6月14日)

投稿

投稿&回答

すみません、管理者さんの「マイナスイオンの定義」についての前回の投稿の補足です。
ところで、この掲示板とは直接的な関係はないのですが、血液型性格診断の掲示板には、管理者さんが「ノンパラメトリック検定」を全く理解していないと思われる文章があります。
【引用開始】
以下でABOFANさんの過去の発言を引用しながら、こちらも少し揚げ足取りをします。
(中略)
vi)[コメントNo.137] ただし、一般的に、能見正比古氏のデータからは、直接dやイータ2は計算できません。つまり、能見正比古氏(=血液型性格診断)のデータに限ると、「effect sizeの指標の中に、dや分散説明率を意味するη2がある」とは言えません。よろしいですか?(回答日時:2018/01/18 12:42:41)
【引用終了】
正直、この“揚げ足取り”は、冗談かと思って爆笑したのですが、どうもそうではないようですね。
さて、能見正比古さんのデータには様々なものがありますが、ほとんどの調査は「カテゴリー」タイプの回答(名義尺度)であるため、仮説検定にはχ2検定などの「ノンパラメトリック検定」を使います(t検定、F検定、ANOVAのような「パラメトリック検定」は使えません)。
そして、効果量には連関係数(ユールのQ、クラ―メルのVなど)などの数値を使うのが普通です。
なぜなら、これらは平均や標準偏差から導かれるdやη2が計算できるような(比例尺度の)データではないからです(効果量の大きさを決めるためには、dやη2は標準偏差や分散が計算できないので使えません)。
おそらく、これは大学院レベルの知識なのかと思いますが、優秀な大学なら学部生でも知っているかもしれません。とはいえ、この程度の話は教科書にも書いてあるし、統計的検定を知っている人であれば、理解するのはそれほど難しい内容ではないはずです。
しかし、私の「反論」に全く無反応であるところからみると、管理者さんはこの程度の統計的検定の知識がないのか、あるいは勉強したけれど忘れたのか、それとも初めから勉強するつもりがないのか…。
いずれにせよ、現時点で管理者さんには、上のvi)の内容について議論するため必須の知識である「ノンパラメトリック検定」を理解していないことは確実のようです。ひょっとすると、「標準偏差」も理解していないのかもしれません。
確かに、明治大学の「情報コミュニケーション学部」のシラバスには、連関係数を見つけることができませんでした。
では、少々前置きが長くなりましたが、本題に移ります。
さて、現在の学習指導要領では、「標準偏差」は数学Iで扱うことになっているようです。
出典:高等学校学習指導要領解説 数学 統計関係部分抜粋 http://www.stat.go.jp/teacher/dl/pdf/c3index/guideline/high/math.pdf
ということは、極論すれば、管理者さんは数学Iを理解していないということになります(失礼!)。これに符合するかのように、2018年の明治大学の「情報コミュニケーション学部」の入試では、「数学」は必須ではありませんし、問題も基本的なものが多いようです。例えば、ある対策サイトには次のようにあります。
明治大学情報コミュニケーション学部の数学は、基本事項を重視する問題が多いです。まずは、教科書の章末問題レベルの問題をしっかり解けるようにしましょう。また、証明問題が出題されますので、公式や定理を正しく理解するよう心がけましょう。 http://www.daigaku-goukaku.net/school-special/meiji/faculty/infocom/math.html
ところが、数学はまだいい方で、物理と化学に至っては入試科目にないので、選択することすらできません。
この傾向は学部でも同じで、2017年のシラバスには「物理」と「化学」はありません。まぁ、よその学部の授業を受講する奇特な学生もいるかもしれませんが、私の経験ではそういうケースはかなり少ないでしょう(明治大学はわかりませんが)。
以上のことをまとめると、管理者さんの理系の学問のバックグラウンドは、
1. 高校の数学Iで学習する「標準偏差」を理解していない可能性が高い→χ2検定などの「ノンパラメトリック検定」を理解しているとは思えない
2. 高校の「物理」と「化学」を履修(理解)している可能性が低い→「マイナスイオン」の定義を理解できる可能性は低い
ということになります(失礼!)。
仮にそうだとするなら、“純粋文系”らしい管理者さんが「JIS」を知らないことも全然不思議ではありません。そして本題の、「マイナスイオンの概念をABOFANさんはどのようにお考えですか」という質問についてですが、そもそも私は高校レベルの「物理」と「化学」が苦手な人に内容をわかりやすく説明する能力は持ち合わせていません。カリスマ予備校講師ではないので…(苦笑)。
といったような、管理者さんが「高校を卒業してからただの1回も三角関数なんて使ったことがない」“純粋文系”だという私の推測が間違いであることを希望しています。
失礼しました。 (投稿者:ABO FAN,投稿日時:2018/02/10 19:31:51)

ABOFANさん
ABOFAN=金澤正由樹の件において、先にさんざん違法行為云々を仄めかしておられましたが、
>極論すれば、管理者さんは数学Iを理解していないということになります(失礼!)
>1. 高校の数学Iで学習する「標準偏差」を理解していない可能性が高い→χ2検定などの「ノンパラメトリック検定」を理解しているとは思えない
2. 高校の「物理」と「化学」を履修(理解)している可能性が低い→「マイナスイオン」の定義を理解できる可能性は低いということになります(失礼!)。
――このあたりの記述は結構な誹謗中傷で、「名誉毀損罪」か「侮辱罪」などに該当するのではないでしょうか苦笑。まぁこれは今に始まったことではなく、あえて無視してきましたが、マイナスイオンページのここ最近のコメントは特に質が低いです。内容的にも、JIS規格に関するこちらの質問は無視されていますし、荒らし行為と同定するのも致し方ないですかね。 (回答日時:2018/02/10 23:34:01)

ご返事ありがとうございます。
今回は、単純な“回答拒否”だけではなく、なんとか議論を中止したい…という強い意思(?)が感じられる回答のなのでしょうかね。もしそうだとすると、遅かれ早かれこうなることは私も予想していましたし、過去には山のような実例があります。まさに、以前に話題になった“陰謀論”がピッタリあてはまる事例だと思います(苦笑)。
では本題に。
さて、改めて管理者さんの「論理」について考えてみたのですが、失礼ながら相当混乱(タブルスタンダード?)されているように見受けられます。
そこで、頭を冷やすために、次のように論点を整理してみましたので、よろしければお読みください。
1. マイナスイオン概念、あるいは定義について
このマイナスイオンの掲示板では、管理者さんは(意識的か無意識的にわかりませんが)相当混乱されているようです。
以下は私の推測なのですが、管理者さんの頭の中には物事の「定義」はかくあるべし、というような“定義”があり、それを私の説明が満たしていないから、追加説明を要求しているという印象を受けています。
というのは、私の「マイナスイオン」の定義はJISどおりだからです。それ以外では説明していないはずなので、私としては管理者さんが「マイナスイオンの定義に納得しない=管理者さんがJISを理解していない」いう以外の解釈は成り立ちません。
でも、今までのやりとりを読むと、必ずしもそうではないようです。そうなると、「JIS」によるマイナスイオンの定義自体が管理者さんとっては不満(?)だということでしょうか?
確かに、JISにはマイナスイオンの「測定法」しか書いてありません(実体は強いて言えば附属書3)。だから「定義」ではないということなのでしょうか? というか、そうとでも考えないと今までの管理者さんの質問の意味が理解できませんので。
この点は、既に「電子」の定義で述べていますが、念のために再掲します。
ここでは、科学の入門書、東大の須藤靖先生が書いた『主役はダーク-宇宙究極の謎に迫る』の内容を紹介するにとどめておきます。詳しくは、理系出身の石川先生にも聞かれてはいかがでしょうか?
【引用開始】
高エネルギー(超高速と言っても良い)粒子加速器を用いて未知の素粒子を発見しようとしている物理学実験グループを訪問し、「電子は本当に存在するのですか」と質問した哲学者(?)がいたとかいないとかいう話を聞いたことがある。
物理学者「もちろんです。ここでは毎日、膨大な数の電子を加速してぶつけることで世界最先端の研究を展開しています」
哲学者「では、電子とはどんな形をしているのですか?」
物理学者「電子には形はありません」
哲学者「その大きさは?」
物理学者「大きさもありません」
哲学者「それじゃ到底見たとは言えませんね。存在する証拠になっていません」
物理学者 「この実験施設では、物理学の基礎方程式にしたがって電子を加速させ衝突させることが可能です。そもそも、あなたの身の回りのあらゆる電子機器を制御し利用できること自体が、電子の存在の完璧な証明じゃないですか」
哲学者「それは理論を説明するために仮想的に考えた概念としての電子であり、それが実在するということの証明にはなっていません。私は自分の目で直接見たもの以外は信じられません。本当に電子を見たことがある人をここに呼んできてください。私はその人と直接話をしたいのです」
物理学者「やれやれ。我々はそのような不毛な議論をするほど暇ではありません。実験が忙しいのでそろそろお引き取りください……」
このやりとりを通じて、哲学者は勝ち誇ったように結論する。物理学者は電子を発見したというが、実際に「見た」人は誰もいない。つまり、電子とは物理学者が勝手にでっち上げた便宜的な概念にすぎず、実在している証拠はないのだ、と。
【引用終了】
たぶん、ここに紹介した物理学者の“定義”は管理者さんのいう「定義」の条件を満たしていない(何かしらの「実体」を示さなければいけない?)と思われます。しかし、高校程度の物理を理解していれば、この物理学者の説明には納得できるはずです。そうなると、やはり「マイナスイオンの定義」に納得できないのは、管理者さんの自己責任ということになりますが…。
ということで、前回まではこの状態で議論が停滞していたのではないかと思います。
しかし、実は、管理者さんには見事に“ダブルスタンダード”を見せていただいています。
なぜなら、「血液型」は割と最近まで測定法や現象面は知られていましたが(抗原抗体反応ですね)、管理者さんがおっしゃっていると思われる「定義」は割と最近まで存在しなかったからです。
ご存知のように、ワトソンとクリックによって「DNA」の二重らせん構造が発見されたのが1953年で、古川竹二教授の論文発表は、その26年前の1927年です。1990年に山本文一郎氏と箱守仙一郎氏らのグループがABO式血液型のDNA塩基配列を解明しましたが、能見正比古氏が「血液型でわかる相性」を出版したのはその29年前の1971年です。
よって、管理者さんによると、1953年(あるいは1990年)より前には「血液型と性格」について科学的な議論は不可能ということになるはずですが、「血液型と性格」の掲示板の説明には、そのように読み取れる文章はないようです。
また、菊池聡先生は「現実に承認されている他の科学理論にも詳しいメカニズムが不明なものはある」から「理論自体をこの点だけから批判するのはフェアではない」ともおっしゃっています。
【引用開始】
菊池聡先生 不可思議現象心理学9 血液型信仰のナゾ-後編 月刊『百科』 平凡社 1998年3月号 pp28~29
ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。
(中略)
性格とは血液型のように生まれつき定まるものではなく、育ってきた環境によって決まるものだ、という反論もある。性格の発達にとって環境要因が決定的であることは確かである。しかし、新生児でも敏感さや気分の安定性などが子どもによって異なることも知られており、性格における遺伝的要因は決して無視できるわけではない。
血液型が性格に影響を与えるメカニズムが明らかでないことを批判点として挙げる人もいる。説明原理の不在は科学理論として決して望ましいものではないが、現実に承認されている他の科学理論にも詳しいメカニズムが不明なものはある。メカニズムを解明しようとしない血液型学の提唱者を批判することはできても、理論自体をこの点だけから批判するのはフェアではない。
【引用終了】
なお、現在は血液型の実体が解明されているから…という主張は、過去の議論には適用できません。
以上のことから、管理者さんがJISの「マイナスイオンの定義」に納得できないのは、管理者さんの自己責任なのだと私は理解しています。
いや、「そうではない」ということであれば、お手数ですが「定義」の定義(メタ定義?笑)を、私にもわかりやすく説明をお願いします。
2. “個人情報”について
少なくとも、この「マイナスイオン」の掲示板では、私の“個人情報”と科学的な議論の内容は、何の関係もないはずですが? ですので、私の説明する内容が違うというなら、どうか具体的にお願いします。
余談ですが、「ABOFANさんはご自身独自の法解釈を述べている」とありますが、私は条文をそのまま引用しているだけです。私の“解釈”が違うというなら、それに対する根拠の条文などを示すべきで、それがないなら無条件で却下されるのが一般的な反応かと思いますが(苦笑)。
大変失礼しました。 (投稿者:ABO FAN,投稿日時:2018/02/04 12:20:01)

ABOFANさん
>今回は、単純な“回答拒否”だけではなく、なんとか議論を中止したい…という強い意思(?)が感じられる回答のなのでしょうかね。
――その通りです。大変不毛な議論のため、進展がなければ終了したいというのが正直な気持ちです。
>私の「マイナスイオン」の定義はJISどおりだからです。それ以外では説明していないはずなので、
――ええ、それはわかります。なので、JIS規格の一体どの部分に「マイナスイオンの定義」が記述されているのか引用してください、とお願いしているのです(何度も)。「私の「マイナスイオン」の定義はJISどおり」とありますので、JIS規格内にマイナスイオンの定義が書かれてるのですよね?JIS規格内におけるマイナスイオンの定義部分をご引用ください。


(回答日時:2018/02/10 23:18:54)

すみません、前回の投稿で「個人情報保護法」の資料が古かったので、最新のものを紹介しておきます。
●個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)
施行日: 平成二十九年五月三十日
最終更新: 平成二十八年五月二十七日公布(平成二十八年法律第五十一号)改正
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=415AC0000000057&openerCode=1#4
以下が抜粋です。
(定義)
第二条 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第二号において同じ。)で作られる記録をいう。第十八条第二項において同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
[以下略]
●「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」及び「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応について」に関するQ&A
平成 29 年2月 16 日(平成 29 年5月 30 日更新) 個人情報保護委員会 https://www.ppc.go.jp/files/pdf/kojouhouQA.pdf
以下が抜粋です。
1 ガイドライン(通則編)
1-1 定義
(個人情報)
Q1-1 「特定の個人を識別することができる」とは、どのような意味ですか。
A1-1 「特定の個人を識別することができる」とは、社会通念上、一般人の判断力や理解力をもって、生存する具体的な人物と情報との間に同一性を認めるに至ることができることをいいます。
(個人情報)
Q1-5 新聞やインターネットなどで既に公表されている個人情報は、個人情報保護法で保護されるのですか。
A1-5 公知の情報であっても、その利用目的や他の個人情報との照合など取扱いの態様によっては個人の権利利益の侵害につながるおそれがあることから、個人情報保護法では、既に公表されている情報も他の個人情報と区別せず、保護の対象としています。
(個人情報)
Q1-8 オンラインゲームで「ニックネーム」及び「ID」を公開していますが、個人情報に該当しますか。
A1-8 オンラインゲームにおける「ニックネーム」及び「ID」が公開されていても、通常は特定の個人を識別することはできないため、個人情報には該当しません。ただし、「ニックネーム」又は「ID」を自ら保有する他の情報と容易に照合することにより特定の個人を識別できる可能性があり、そのような場合には個人情報に該当し得ます。
また、例外的にニックネームや ID から特定の個人が識別できる場合(有名なニックネーム等)には、個人情報に該当します。
(個人情報データベース等)
Q1-34 メールソフトのアドレス帳や一定の規則で整理された名刺について、従業者本人しか使用できない状態であれば、企業の個人情報データベース等には該当しないと考えてよいですか。
A1-34 従業者の私的な使用のみに用いられているのであれば、企業にとっての個人情報データベース等には含まれないと考えられます。しかし、従業者が企業における業務の用に供するために使用しているのであれば、企業の個人情報データベース等に該当することになり得ます。
1-8 その他
(勧告、命令、緊急命令)
Q8-1 個人情報取扱事業者等が個人情報保護法に違反した場合、どのような措置が採られるのですか。
A8-1 個人情報取扱事業者等が、個人情報保護法の義務規定に違反し、不適切な個人情報の取扱いを行っている場合には、個人情報保護委員会(※)が、必要に応じて、事業者に対して報告徴収・立入検査を実施し(法第 40 条)、指導・助言を行い(法第 41 条)、また、勧告・命令を行う(法第 42 条)ことができます。個人情報保護委員会の命令に個人情報取扱事業者等が従わなかった場合や、個人情報保護委員会からの報告徴収・立入検査に応じなかった場合、報告徴収に対して虚偽の報告をした場合等には、罰則(30 万円以下の罰金)の対象になります。
なお、個人情報取扱事業者若しくはその従業者又はこれらであった者が、その業務に関して取り扱った個人情報データベース等(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、法第 83 条により刑事罰(1年以下の懲役又は 50 万円以下の罰金)が科される可能性があります。
(※)法第 44 条に基づく権限の委任が行われた場合には、事業所管大臣(各省庁)が報告徴収・立入検査を実施することとなります。 (投稿者:ABO FAN,投稿日時:2018/01/20 19:25:11)

(回答日時:2018/01/31 16:01:14)

>>何回も述べているように、JISにあるとおりですが?
>――わかりました。では聞き方を変えましょう。「マイナスイオン概念」がどのようなものであるかJISから具体的にご引用ください。
――では、そっくりそのままお返しします。
わかりました。では聞き方を変えましょう。「JISのマイナスイオン概念」は管理者さんは正しいものと認めるのですね? そうでなければ私がJISを引用しても無意味ですので…。しつこいようですが、こう書いただけと無視されるので、質問形式にします。
【質問】「JISのマイナスイオン概念」について
1) JISのマイナスイオン概念は正しい
2) JISのマイナスイオン概念は間違いである
3) JISのマイナスイオン概念は正しいが、この定義以外にもマイナスイオンは存在する
4) その他→具体的にどうぞ
5) 答えたくない
なお、この件に関しては、ssfsさんからコメントがあるようですので、私のブログから転載します。 http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2017-11-04
《転載開始》
ま、これでもよく読んで勉強しなさい、ってこと。「マイナスイオン×JIS」で簡単に見つかります。 http://kikakurui.com/b9/B9929-2006-01.html
自分じゃ何一つまともな資料を見つけられないって、恐ろしいほどの情報リテラシー不足です。資料のありかを論敵に請うとは、ひどく恥ずかしいことですよ。
あと、「空気中の負イオン」はマイナスイオンと違うとか、同じであることを証明しろとか言い出しかねないし。
by ssfs (2018-01-20 00:16)
《転載終了》
>ガイドラインの解釈自体がABOFANさんの独自の誤ったものである
――すみません、爆笑しました。私は何の「解釈」もしていませんよ。
そもそも「個人情報」の定義は、生きている人間を特定できる情報のことです。経産省では、こう言っています。
「個人情報の定義について」- 経済産業省 www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g51214c05j.pdf
この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報 に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの (他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することがで きることとなるものを含む。)
従って、特定の“ペンネーム”が私を特定できるというなら、この定義によると明らかに個人情報となります。「解釈」が入り込む余地はありません。ガイドラインは、それをわかりやすく解説しているだけです。失礼ながら、管理者さんも、その“専門家”の先生も、本当に法律の条文を読んだことがあるのですか? 私には到底信じられません。
>どうしても白黒つけたいというのであれば、何らかの公的な手続きに基づいて主張ください。
――これはおっしゃるとおりです。個人情報保護法違反は「親告罪」ですから、「有罪」と認定されるめには被害者が提訴する必要があります。ただ、今のところ、提訴するつもりはありません。その理由は、十分おわかりだと思います(この掲示板に、管理者さんと“専門家”の間違った法解釈をそのまま残しておく方が私にとって有利だからです・笑)。もっとも、今後何らかの理由で不利だと感じたときには、適切な措置を取りたいと思います。
失礼しました。 (投稿者:ABO FAN,投稿日時:2018/01/20 09:13:59)

ABOFANさん
>では、そっくりそのままお返しします。
――返されても困ります。「何回も述べているように、JISにあるとおりですが?」と述べているのはABOFANさんですので、具体的にJIS規格のどの部分がマイナスイオン概念、あるいは定義であるのかお示しください。そうでないと話が進みませんよね。
>(この掲示板に、管理者さんと“専門家”の間違った法解釈をそのまま残しておく方が私にとって有利だからです・笑)
――私は門外漢なので、この件については本サイトの協力研究者(法学者)による見解を伝えているにすぎませんが、一方でABOFANさんはご自身独自の法解釈を述べているにすぎず、これまでのコメントも根拠のある記述とはみなしておりません。ABOFAN=金澤正由樹という指摘に対して、違法性云々を仄めかすことで他のコメントをけん制、あるいは論点を逸らしていると認識しております。これまでは、こうした行為に対して何らかの罰則を行うことは考えておりませんでしたが、少し甘すぎましたかね。 (回答日時:2018/01/31 15:58:58)

新年あけましておめでとうございます。
>>>はい、では“回答拒否”と判断することにします。
>>老婆心ながら、JISを無視するのはかなりマズいと思いますよ(苦笑)。
>――勝手に話を作らないでください。まず、こちらの「マイナスイオンの概念をABOFANさんはどのようにお考えですか」という質問に答えてください。二回目です。また、
――何回も述べているように、JISにあるとおりですが? なお、管理者さんがJISを理解できないとしたら、それは私の責任ではなく、管理者さん自身の責任だと思いますが…。
>一般的には法学者を素人呼ばわりするのは相当勇気がいると思いますが、
――確かに、表面切ってそう言う人はほとんどいないと思いますし、大変失礼なことは承知しています。が、実際の「実務者」は、専門外の部分についての「法学者」の見解は、内心ほとんどそう思っているはずです。なにしろ、法解釈を間違って困るのは、その実務者自身ですから…。たとえば、弁護士だって、全ての法律に詳しいわけではないので…。
もちろん、私の提出した「ガイドライン」の解釈が法の趣旨からして間違っている、とでも言うなら別です。ただし、それなら、管理者さんがその根拠となる条文を提示するか引用してもらわないと判断しようがないですが、それも現在まではないようです。
よって、今回の内容は、管理者さんが(口頭で)曖昧に確認したのではないのではないでしょうか? これでは、正確な回答が出せるはずもありません。現時点では、「ガイドライン」を明確に否定する根拠の提出がない以上、管理者さんの提示した解釈が間違っていることは、ほぼ明らかでしょう。
もちろん、今村準教授の直接の見解(「ガイドライン」を明確に否定する根拠)をいただければ、話は別です。改めて検討させていただければありがたいです。
ただ、一般論として、いくら法律(他も同じです)の「専門家」だと言って、自分の専門外の法律(分野)を正確に理解・解釈するのは無理だと思いますが、なぜそこまで自身がある(らしい?)のか正直私にはわかりません。
普通は、条文やガイドラインに明文で書いていなければ解釈の余地がありますが、今回のように明文で書いてあるのだから、他に解釈の余地はないはずです。
ご検討ください。
大変失礼しました。 (投稿者:ABO FAN,投稿日時:2018/01/06 10:55:38)

ABOFANさん
>何回も述べているように、JISにあるとおりですが?
――わかりました。では聞き方を変えましょう。「マイナスイオン概念」がどのようなものであるかJISから具体的にご引用ください。
>たとえば、弁護士だって、全ての法律に詳しいわけではないので…。
――部分的にはその通りですが、かといってこれは、「法学専門家の見解よりもABOFANさんの見解のほうが妥当である」ことを担保しません。また、同じ法における個別の問題において異なる解釈がある場合、専門家の意見のほうが妥当であると考えるのはごく自然のことだとも考えます。
>もちろん、私の提出した「ガイドライン」の解釈が法の趣旨からして間違っている、とでも言うなら別です。
――ええ。その通りです。ABOFANさんの解釈が誤りです。
>現時点では、「ガイドライン」を明確に否定する根拠の提出がない以上、
――ガイドラインの解釈自体がABOFANさんの独自の誤ったものであるため、それを否定する根拠を提出しようがありません。立証責任を転嫁されては困ります。
今回の場合、ABOFANさんとこちらの法学専門家は、同じ「個人情報保護法」において解釈が異なっています。どうしても白黒つけたいというのであれば、何らかの公的な手続きに基づいて主張ください。現状、「自演行為の指摘」を「違法行為を仄めかす」ことによってすり替えているにすぎません。個人的に、掲示板の使い方としてもたいへん問題ある行為のように思います。 (回答日時:2018/01/18 12:43:16)

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